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2010年12月29日

2007/03/18/1712 癒しの水槽

共食いリーグを阻止するために、イサザアミを掬いにでかけました。
よく見ても、イサザアミの姿は見つかりません。
上げ8分から、満潮越えまでの2時間ほど粘ったのですが、結局イサザアミにはお目にかかれませんでした。
せっかくなので、夜の波止で、鑑賞魚用の網で海水かき混ぜるとぼんやりと青白く光りました。? ウミホタル?それとも夜光虫?ネットをかき回すとやはり青白く光ります。
せっかくだから、掬って帰って観察しようかなと考えました。
帰宅後、ぜんぜん食べてくれなくて水槽を汚していたクリルの残骸を取り除き、海水をポリタン一本分抜き取りました。そこに波止から汲んできた、プランクトン入り海水を入れました。プランクトン採集時に、2cm弱のサッパの稚魚、シラス、磯スジエビも掬ってきたので、一気に水槽に入れました。
小さな、ミジンコ状の生物(カイアシ類)、ヤムシ、にゅるにゅるに気色悪い虫などが大量に水槽内に導入されました。とても気色悪い、微生物がうようよいる状態です。
ルーペを取り出してよく見てもウミホタルのような生物は見つかりませんでした。
フィルターを回すと、微生物が濾し取られてしまうので、エアレーションに切り替えました。そして、部屋を暗くして、しばらく待つと、暗闇に目が慣れてきます。
そうすると水槽が青白くちらちらと光っている状況が観察できるようになりました。
”うわ~~~~~~~!!すごい!!”
”流れ星というか、プラネタリュウムというか”
しばし幻想的な水槽に浸っていました。
家族にも見せると、感想は同じで、感嘆していました。
発光生物は、外界からの刺激に反応して、青白く光るのです。
ですから、私の水槽で輝いていたところは、エアレーションによる泡の刺激のある部分と魚たちが衝突した部分になります。
つまり、蛸の赤ちゃんや磯スジエビ、サッパなどが遊泳すると、発光生物にぶつかって反応するという仕組みです。
だから、青白く光る部分では、魚たちが泳ぎまわっていることになります。
なんとなく、物理実験の霧箱のような、あるいは防空網のレーダー探知のようなそんな印象です。
ひとしきり、堪能した後、正体を確かめるべく、調べると夜光虫であることが判明しました。夜光虫は、とっても小さな球体の生物で、デジカメにおさめることが極めて難しいサイズでした。
なんとなく、何かの卵のようにも見える状態でした。
水槽に導入された微生物が死んで酸欠になるのもいやだからフィルターを始動しました。
すると上部フィルターにつながるパイプは、光の筒になりました。
また、上部にフィルターでは、光の粒がころりころりをこぼれていき、なかなかこれまた幻想的な光景でした。
翌朝、プランクトンの大部分は、フィルターに吸われ、水槽は透明度を取り戻しました。
残念ながら、これらのプランクトンでは、イイダコの赤ちゃんを満足させることができず、共食いリーグ戦は着実に進行しています。
ゆりかごの卵は、死産を除きすべてハッチアウトしたようです。
現在、水槽内には30匹近い数のイイダコがいます。
手を広げると、大きい個体で3cmに達するようになりました。
昔ほど、集団リンチ状態はありませんが、着実に食い殺される個体が増えています。
生き残るということは、決して簡単ではないようです。

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